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エスキモー星雲

2020年2月26日 (水)

Topaz DeNoise AIをエスキモー星雲などで稚拙に試す

Topaz Labs LLC. のTopaz DeNoise AIを試します。

低技量でのほんの上っ面の印象ですが、それでも、とても強力なツールだと感じました。

 

 

NGC2392(エスキモー星雲)

47"*43" 視等級9.68 (Wikipedia)

Top

 

2020.2.23 20時ころ

セレストロンC5(D125mm F10)直焦点 AZ-GTi赤道儀モード

NIKON D7100 無改造 iso 800   フィルターなし

露出60秒×良画像14枚(14分)自宅ベランダ

使用ソフト:YIMG, Topaz DeNoise AI 30日間お試し版, CAPTURE NX2等

(加算平均、ノイズ低減、ウェーブレット処理、色調等調整。厚化粧です。)

以前記事にした、FC65での同天体に比べ、光量は豊富ですが、解像力は、ピント、光軸、収差、ガイド、小生の曲がった性格、いろんな要素があるんでしょうが、いまいちの印象です。ご勘弁。

 

 

 

60秒露出1枚で試してみる

(左が原画、右が処理後)

1shot1min

Remove NoiseとSharpenをどちらも25だけ効かせています。

背景、星雲のノイズが容易に消えます。

中心星の集光もやや鋭くなります。ただし、左上の恒星は、集光度が少し上がりますが、乱れが収まりません。

2本のスライダーを適当に調整するだけで、僅か60秒の露出でも、驚くほど長時間露出の印象に近くなります。

 

 

14枚加算平均の元画像に適用してみる

Removenoise100pc

スライダーを動かし、Remove Noise 100。星雲はのっぺり。中心星の集光は強くなる。背景は、14コマ加算平均の段階でノイズが小さくなっているので、変化を感じない。

 

Sharpen100pc

スライダーをSharpen 100に。あまり変化感じない。中心星の集光は強くなっている。

かすかに星雲外周部に模様を感じるようになる。

露光が多い画像では、効果が少ない感じ。この夜は、セレストロンC5の光軸がずれてるみたい。

 

うまくいかなかったカニ星雲

もじゃもじゃが現れる。ノイズの地図の縮尺の分析に迷って、間違っちゃいましたって感じ。

元画像は、ピンボケのものすごく淡い画像をオーバーサンプリングしたり多数枚加算したり、ウェーブレット処理したり、いろいろ強調処理したり、混ぜたりしたもの。

FC65、60秒×32枚、iso1600、 フィルターなし、D7100無改造、自宅

M1

 

とりあえず、小生の環境での、短時間での印象です。

多くの方々が優れたレビューをしていらっしゃいますが、参考までに、小生の稚拙な印象を並べてみます。

バックグラウンドノイズ削減が、ものすごく強力と感じました。試すべきことは数多ですが、そのうち、購入しそうです。

星像を鋭くする効果も同時にあります。(Sharpen)

効果が並列した画面で比較できるし、インターフェースもシンプルで、とりあえず二つのスライドバー操作で楽しめます。

バッチ処理もできました。便利です。

ノイズ除去を強くしすぎると、のっぺりとなり、絵の部分部分で解像感に不均一を感じます。不快な画になります。

Sharpenを強くしすぎると、偽の模様が出ます。

画像の部位によって、異なる処理をつぎはぎしている感じ。その場所がどんなノイズ状況なのかを機械が認識することの困難性を感じます。

オーバーサンプリングしたりしたこねくり回した画像は、うまくいかないことがありました。まるで、縮尺のわからない地図を無理に解釈しようとして失敗するような感じを受けました。

素直な露出不足画像と相性が良い印象。

MANUALとAUTO双方ためしましたが、AUTOでも結構いけました。

優秀なソフトだと思います。が、使い方次第で、真偽が混在した厚化粧になりそうです。

 

おまけ:冒頭画像と同じ元データをTopaz DeNoise AIを使わずに処理

合計14分間露光した絵だと、あまりメリットない感じ。

Last

 

(了)

 

 

 

 

 

 

 

2020年2月14日 (金)

今日も全力GTi:FC65でエスキモー星雲とM87JET

今回も引き続き、小天体をオーバーサンプリングで狙います。

 

NGC2392(エスキモー星雲)

47"*43" 視等級9.68 (Wikipedia)

かろうじて恒星の周りがリングみたいに見えます。

国立天文台のすばる望遠鏡のギャラリーと比較すると、FC65頑張ってると思います。

Eskimo_trm_20200213180201

2020.1.31  タカハシFC65(FL500mm,F8)+マルチフラットナー1.04、架台AZ-GTi赤道儀モード

PHD2オートガイド(QHY5L2M、ガイド鏡FL50mm)

nikon D7100 iso800 20秒×24コマ (8分)

YIMG,nikon Carture NX2等使用。

300%オーバーサンプリングにウェーブレット処理を少し適用しています。

 

ちなみに、元画像1コマ(APSC)はこんな感じです。とても小さいです。

Eskimo_full

 

 

M87のJET

 

画像処理の過程が見えるように超拡大したものです。

写真の幅は、すべて約100秒。

上段は、中段画像にウェーブレット処理や各種調整して仕上げたもの。ジェットがぼやっと左上に伸びています。

中段は、RAWデータを300%オーバーサンプリングし、明度等調整、48bitのtifデータ48コマを加算平均したもの。滑らかになっています。

ウェーブレット処理のためには、いかに滑らかな画を作れるかがノイズを抑えるポイントです。

シグマクリップにせよ、ウェーブレット処理にせよ、高い周波数成分や僅かな輝度傾斜を強調するものと思います。

我々はある程度の天体の物理等の知見を持ちつつ強調処理します。気分だけはブラックホールを描画したイベント・ホライズン・テレスコープチームの画像解析チームになったみたい。(国立天文台のニュース)

それにしても、ELTは、地球の自転は利用するものの、8個の画素(アンテナ基地数)で、既存の画像処理ライブラリやチーム独自のアルゴリズムを駆使して、ノイズの中からあれだけの画像を得ています。

一天文ファンの小生は、センス・オブ・ワンダーを全開で感じてました。

強烈な画像処理に疑問を呈する向きもあるようですが、星間ガスの強いあぶり出し等を知った小生は、素直に、多分あれは、ブラックホールは、ほんとにあんな感じだと評価しています。

ジェットを斜めこちらに向けて?吹くブラックホールの姿が正しく描画されているように感じます。


下段は、RAW画像の1コマ。拡大率1200%でギザギザが見えるようにしたもの。ギザギザ1ピクセル1.6秒角。D7100のピクセルピッチ3.9ミクロン。



Hikakum87_4412

2020.2.2タカハシFC65(FL500mm,F8)+マルチフラットナー1.04、架台AZ-GTi赤道儀モード

PHD2オートガイド(QHY5L2M、ガイド鏡FL50mm)

nikon D7100 iso800 60秒×48コマ (48分)

YIMG,nikon Carture NX2等使用。

 

 

 

より広い範囲(470秒×470秒)の画像です。

 

M87_48_wvlt_3sss

 

更に広角。1300秒×1300秒

M87_48_wvlt_3ss

 

 

昨年、ブログ開始時に載せた記事は、これ(M87JET)

処理方法は同じです。

昨年春撮影のは、わずか焦点距離180ミリでF4(有効径たったの45mm)に絞っており、デベソみたいに写ってるような感じです。

今年は、幾分進化したかな?

M87jet_nx2_ss_001

 

 

次回は、AZ-EQ AVANTを試します。

(了)

 

 

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