今日も全力GTi: スマホ動画、BGM付きにトライ
動画4本のダイジェスト版です
0.特に哺乳類においては、太古から眼と耳は大自然の中でサバイバルするために大変重要なセンサーであったと思います。
だからなんでしょうね。ドラムやみゅーじっくで軽快なリズムに乗って、小生のような爺さんにツイスト(ロスト文化)の如きダンスが惹起されちゃうわけです。あるいは叙情的な曲に涙ぐんだりしちゃうのです。
YouTubeにBGMつきで興味深い動画をUPされている方も散見されます。
いろいろトライしたくなりました。
以下、(TL;DR)かもしれませんが、多分、天文界には普通よりも多様な人が多いと感じますので書き記します。
YouTubeの該当動画のリンクも貼っておきます。よろしかったら飛んでご覧いただけると嬉しいです。
(Too Long, Don't Read))
1.ツール進化
スマホの時代になり、昨年11月にとうとう機種変更して購入しました。
以来、明るい天体については、コリメート法による撮影が、意外と良く写ることが分かって来ました。
それは、静止画と動画双方について言えます。
ハード・OSの高性能化、多様で安価な外部アプリ(例えば、APPストア等にあるカメラアプリ)の供給の賜物でしょう。
さらに、ネット上のSNSプラットホームや動画プラットホームが進化し続けています。具体的には、小生が主に利用しているのは、Twitter(動画は140秒までみたい)とYouTubeです。(現状、LINEやFacebookは利用していません。clubhouse的な会話機能も整備されてきてるようですが、使ったこと全くありません。)
これらは、人間の脳髄身体の情動に親和性の高い、動画や音声を扱えますし、twitterは参加者相互のメッセージの伝搬とかやり取りが機敏です。リアルタイムで双方向な利用を望めば、ZOOMなどの選択肢もあります。YouTubeも10秒くらい遅れますが、会議にコメントなどできます。天リフ超会議など、楽しみです。
知的財産関係は複雑怪奇で制限多いですが、Youtubeなどで公開利用可能なライセンスフリーな音源も多くあります。
動画編集ツールも、無料でダウンロードできるものでも、そこそこ使えます。小生の場合、主にMicrosoftのMovieMakerです。マニュアルを読んだことありませんが、いじってるうちに、何となくだいたい使えるようになりました。
ブログという従来からの長文に適したチャンネルに加えて、TwitterとYoutubeというリアルタイムに近い俊敏なコミュニケーションのプラットホームが加わることで、相乗効果を以って機能するように感じます。Twitterの拡散性も注目に値します。
総合的に、netを利用する個人にとって、より多様な表現発信が可能になったと感じます。
2.BGM付きの天体動画
これまで曲付きのものを4つYouTubeに公開しました。
古いものから最新のものに向かって、リンクしておきます。
(1)クラビウスからへびつかい座θ星へ
月と恒星の接蝕の日、天候が悪くてだめでした。
iPhoneSE2のレンズ焦点距離は、EXIFでは4mm、F=1.8です。
静止画での画角は長辺70度以上ありそうですが、動画(16:9)の場合、画角は狭くなって長辺60度くらいでしょうか。
シュミカセの焦点距離は1270mmくらい、接眼レンズは9mmなので、倍率は140倍くらい。
また、この動画では、動画撮影の電子ズームが4倍くらい、動画のソフトウェア防振処理で1.2倍くらい。
型式的な倍率は、素に比べ、結局650倍くらいになりますが、月面は明るいので写ります。
北海道の牧歌的風景のイメージで選曲しました。
(2)大気の底から 月面Xの夜に
この晩は、比較的大気が落ち着いついていました。
屋根の庇近く、とても高い位置の月で、経緯台では追尾が苦しく、微動が難しかったです。
上下軸は1倍速を多用しました。水平回転軸は、それより早めにしました。
この晩は、架台の制御はiPADのSynScanproを用い、スマホで主画面を見ながら微動しました。
デジタルズームは2倍くらい、倍率は320倍くらいに達します。肉眼でアイピースを覗いたと仮定すれば、小生のような飛蚊症ではとても辛い高倍率です。
しかし、動画をPCモニターやスマホで見る場合にはほぼ気になりません。これは大きなメリットです。
選曲は、小生のガラにもなく上品優雅なものにしました。
(3)LIGHT SPEEDで行こう
動画のタイトルがLGHT SPEEDになっていて、誤りです。
しかし、Youtubeは、動画本体の差し替えをするとURLが変わってしまうので、直せません。逆に、原本性が保たれるメリットがあるとも言えます。
アルビレオ、木星、土星は、デジタル8倍ズームを多用しており、1200倍くらいと思います。
青い月は、4倍と8倍のデジタルズームを使用。
ISSは、視野内に確保するのが困難至極なため、デジタルズーム2倍くらいで、編集時にトリミングして1.5倍くらい拡大しています。かなり遠方低空の通過で、大気の揺れが大きいです。
選曲は、野口宇宙飛行士がISSで帰還近くなって弾いていらっしゃった、ショパンの「別れの曲」です。
(4)ISS(International Space Station) 2021 May 15
空は透明度が低かったですが、広範囲に晴れていました。ISSは、接近時には20~30秒角くらいに見えるはずです。
いつもの機器構成ですが、衛星追尾の場合は難易度が高いので、動画のデジタルズームは1.4倍に抑えました。
また、スマホのISO320、露光は最初1/11秒くらい、中途からエイヤっと1/124秒に短くしました。ホワイトバランスが不適正で、実際はもう少しオレンジ色が欲しいですが、撮ったママです。(ツールを持っていない)
名古屋方向から飛来です。強拡大の方々があの方角にもいらっしゃる。感慨深いです。
最速で衛星は毎秒1度くらい動きます。それに加え、最速毎秒数度も回転する水平軸の上で、倍率250倍、8×15分角くらいの視野内に捕捉し続けなければなりません。
小生の機材では、これまでの経験から、明らかに各種の要素の精度が不足です。
がんばろー。
主鏡のシュミカセに、電子ファインダーとして、ASI120MMS(CCTV用の50mmF1.4レンズ付き)を用いています。
光軸は念入りに主鏡と合わせます。光学式ファインダも危機管理として光軸合わせます。
主鏡のピントは、時間的余裕をもって前もって恒星で合わせます。しかし、小生のシュミカセは、もともと、どうやっても像がやや甘いです。
微振動のある木製ベランダです。体重でたわみます。が、架台の水平出しは極力念入りに行います。アライメントも、2スターで極力正確に行い、その後も本番までに調整繰り返しました。そもそも架台の機械的精度が高いとは言えません。
夕刻のパスは、薄明のため、準備が忙しいです。
PreviSatで再度最新の軌道要素(TLE)をnetからダウンロードし、SatelliteTracker用にCSV形式のファイルを生成します。
しかるのち、本番前に部分的に動作試験を行いました。
実は、ISSに10分ほど先立ち、天和も近い軌道のパスがありました。これも追尾しましたがとても小さく、点にしか捉えられません。
この晩は時刻接近した2つの飛来があり、十分なISS用の試験はできませんでした。
スマホの画面は室内デスクトップPCのモニター上にミラーリングしてあります。また、電子ファインダーは、ASIAIRpro経由でiPADでモニターしす。
接近時初期導入は、電子ファインダー(写野は3度くらいか?)の十字線の真ん中にISSが来るように、PC上のSatelliteTrackerの操作画面の微調整ボタンをマウスで連打して行います。
次に、PCモニタ上のスマホをミラーリングした画面を見ながら、ISSが撮影画面内から外れないように、やはりSatelliteTrackerの微調整ボタンを連打します。1パルス当たりの移動距離も3分角くらいから1分角くらいに適宜変えながら行いました。
衛星が天頂に近づくと、経緯台であるがゆえに数百倍速の勢いでモーターが回り、輪をかけて機械精度誤差が目立ち、クリティカルな追尾修正が必要です。困難な中、がんばりました。もっと素早い運動神経が欲しいです。
より高精度・高速な架台が望ましいですし、あるいは、赤道儀状態での自動追尾システムをご使用の方であれば、天頂付近は高精度に追尾できるはずです。(他方、極軸方向付近が追尾の弱点になるでしょう。)
パルスでの追尾修正を行うと、駆動系含む望遠鏡全体の弾性により共鳴し、パルス1個加えるごとに、回転しながらも数ヘルツくらいの振動が発生します。所有機材の限界です。
悪あがきに、ウェイト軸を(砂がなかったので)砂利をいれたペットボトルに貫通させ、短時間での振動減衰を狙っていますが、あまり効果は感じられません。数ヘルツ付近で効率的に減衰するようになんらかの対策(ダンパーとか共振に対するチューニングなど)が必要と思われます。
BGMには、体がリズムに合わせて動きそうな軽快なものにしました。
(了)
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