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2022年6月

2022年6月28日 (火)

再び長文注意:非推奨暴挙改造:レンズレス・シュミット化NEWTONY君でASI533MCPを使う

0.多種多様なアマチュア天文界の方々の日夜のご活躍をお喜び申し上げます。

さて、本記事は、こういう改造をしたらこうなりました、という情報提供にすぎません。

この改造を推奨するものではありません。プリングルズ鏡筒の外見とは異なり、全体改造も調整も自分的には難しかったです。

でも面白かった。

改造はあくまでも自己責任です。

最近のツイートを元に、かなり追加してまとめました。

Img_7123

 

1.ACUTER OPTICS NEWTONY をレンズレスシュミット化する

可愛らしい口径50mm F4のニュートン反射です。素敵ですが、球面収差、コマ収差が目立ちます。

そこで、2019年7月に、小生は、まず、レンズレス・シュミット化改造を致しました。

レンズレスシュミット化でコマ収差が消せます。しかし、シュミット補正版が無いので球面収差を補正することはできません。なので球面収差は残りますが、口径を絞れば軽減されます。

当時、SVbonyさんのSV305を使いたかったのです。接眼部回りを短縮改造、軽量紙鏡筒で延長しました。

使いこなしは、結構繊細で難しかったです。

レンズレス・シュミットについきましては、2012年に、先見の明と行動の方、シベット様が記事になさっています。多謝。

レンズレス・シュミット・ニュートンを作る

 

小生の当時の記事もご参考。シベット様には、光学計算のコメントもしていただきました。

徒然臭(その2):SIGHTRON NEWTONY でレンズレス・シュミット・ニュートン、SV305も装着

徒然臭(その4:終わり):レンズレス・シュミット・ニュートニ―くん:ノーフィルターSV305直焦点試写

 

Img_5036_20220626155101

 

2.ASI533MCPを使いたいんだよう

小生の旗艦カメラASI533MCPの画面サイズは11×11mm。装着すれば3.6×3.6度くらいでかなり広角。シュミットカメラは、像面が球面に湾曲します。脳内雰囲気的には、おそらくセンサー面の直径10mm円以内ならピントズレは中央部に比べて0.13mm以内にとどまりそう。それに、SV305(画面サイズ5.6×3.2mm)の感触から、残存球面収差のボケもありますし、小生のようなゆるーい鑑賞用であれば、フィールドフラットナーを付けなくても許容範囲だろう、と判断しました。光学計算アプリ使えないですけど。

 

3.主鏡セル改造
元のままのNEWTONYでは、CMOSカメラのセンサー面よりもかなり斜鏡側に結像するため、ピントが合いません。SV305の場合には接眼部を削り短縮することでギリギリ対処できましたが、今度は更に大きく焦点位置を引き出さないとだめです。ASI533MCPでピントが合うように、主鏡を更に12mm程度(以前の短縮改造も含めれば、トータル18mmくらいになるか?)せり出す必要があったように思います。斜鏡も大きくすべきかもしれませんが、絞りで光束径を9ミリ小さくすることもあり、画面中央は影響がないこと、周辺減光は元々大きいので、フラット補正すれば大勢に影響はないだろう、と省略しました。

4.絞りフード

ツイッターでマリーチさんからプリングルズを教えていただき、紙筒にしています。長さは焦点距離にちょっと欠ける180mmくらいです。以前作成のものをそのまま使用。絞り口径41mmです。調整を容易にするため、やや偏心させてあります。周辺減光を無くすためには、30mmくらいまで絞らないといけないと思うのですが、そんなことをすれば暗すぎますし、斜鏡の遮蔽で中央部が一段と暗くなることが予想され、非現実的です。結果、動物的バランス感とハサミの切り抜き誤差で、絞り口径は41mmになっています。

 

5.主鏡かさ上げ・光軸調整機構の工作

主鏡セルは、細いマイナスドライバーでこじって無理矢理鏡筒から外しました。

ハンドドリルで頑張りました。

Img_6764_cnx

 

押しねじ。紙やすりで頭を丸く削りました。

なお、主鏡は、つまようじを数本隙間から注意深く徐々に押し込んで、ノミで花崗岩を割るようにして、剥がしました。

Img_6769

 

5ミリ厚スポンジをバネ替わりにしました。基部ねじは接着剤とともにしっかり打ち込みました。

円盤状アルミは、ハサミで切りました。押しねじ用に凹みを設けました。

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ここに主鏡を張り付けます。

DIY店で購入した木材の丸板は、黒いプラスチックのセルの3か所のツメに合うように彫刻刀で削りました。

Img_6772

 

主鏡固定に両面テープ

Img_6773

 

きれいに貼り付けできました。

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これで主鏡光軸修正はバッチリです。

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7.カメラ接続アダプタ(T2-31.7mm)短縮

光束のロスを減らすため、短縮します。

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短縮後と比較

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アルミなので、ヤスリでゴリゴリ8mmくらい短くしたと思います。フィルタ用ネジ切り部が十分残る長さに留めました。

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サイトロンQBPフィルターです。多層膜ですので、ミラーみたいです。

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8.鏡筒固定:針金と輪ゴムで粗雑に現物合わせしながら作りました。

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針金をカメラ固定リング(以前にエレクトリック・シープさんで購入)に挟んで、上下調節できます。

Img_7227

 

アリガタにも針金固定しました。

Img_7226

 

9.私は愚かな光軸合わせの泥沼住人

やわな構造なので、あやしくアバウトに光軸修正。それでも小生にはとっても難しいです。

(0)(遠方風景を写してピントが合っている状態からスタート)
主鏡は6角レンチ、斜鏡は首の長いプラスドライバで注意深く行いました。
カメラに写るリアル星で合わせようとしたこともありますが、合いませんでした。
一度カメラを外すと、戻すときに大きくずれるため、たとえレーザー等を用いた器具があっても、使えないと思いました(持っていませんけど)。
結局、
(1)まず主鏡光軸修正を行う。数メートル離れたところからフード先端部の絞り蓋を付けたり外したりしつつ、鏡筒を覗き込んで、スパイダーと斜鏡の影が主鏡円のほぼ中央に来るように調整する。
(2)首長ドライバーを用いて斜鏡を調節する。
スパイダー、斜鏡の影、鏡のようなCMOSカメラフィルタ、の3つが対称性良く主鏡円のほぼ中央に来るように注意深く調整。絞り蓋を外して眼を鏡筒に近づけて少し振れつつ見ると、CMOSカメラにつけたフィルタが鏡のように明るく見えるので、それが欠けずに主鏡、スパイダー、斜鏡と同心になるように、首長ドライバーで超絶微妙に調整。
(3)絞り蓋をはめた状態で数メートル離れて覗き込み、様子を見ます。斜鏡影が概ね同心円になっているはずです(斜鏡が光路設計上エプシロンのように僅かに偏芯設置されているように見えるんですが、無視しました。)。だめなら、適宜(1)と(2)を行う。
(4)星を撮影(連続previwや動画を使用)し、ピントを再修正し、カメラと光軸の総体的傾きが感じられた場合は針金の挟まれた部分長を変えたり腕力で微妙に針金を曲げて調整。ピントがずれたら、ピントリングを回して合わせる。泥沼に陥ったら、潔く(1)からやり直す。
(5)かなりうまく合ったと思ったら、以後、斜鏡調節ねじは繊細過ぎるので極力いじらない。フード先端部の絞り蓋(わざと偏心させてある)を回転し、周辺減光がなるべく偏らない角位置を探索し、印をつける。わずかな主鏡光軸修正で偏りを調整することも可能。いざとなれば、ピントも4つの主鏡光軸修正ねじを使って2ミリ程度変更可能ですが、全てやり直しになります。

 

光軸調整後の風景。黒い紙の板は、フラット撮影時の反射減少のためのもの。

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主鏡光軸調節ねじ。真ん中は押し、周囲の3つは引きねじ。調子よいです。

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斜鏡調節用の首長ドライバー

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Img_7239

 

5.フラット撮影と気づきの点

(1)主鏡が小さく、フードの絞り口径が大きすぎるため、理想的なシュミットカメラとは異なります。
このため、大きな周辺減光と全面に複雑なかぶりがあります。
従って、フラット補正が不可欠です。
ASIAIRのLiveStackは、Light撮影時に、前もって準備したダーク、フラット、バイアス画像を撮影と同時に適用し、補正された画像を蓄積できます。このために、ダーク、フラット、バイアス撮影をLight撮影前に行いました。便利です。

フラット撮影方法お試し結果
×iPadで真っ白な画像を使って、絞りフードに接近させて撮影
△iPadで真っ白な画像を使って、絞りフードから離して撮影
〇リアル夕刻の薄明るい空で撮影

なぜ、夕空フラットが最も良かったのでしょう?

iPadとの主要な違いは、ガラス面の反射だと思います。

おそらく、iPad画面のガラスから出発した光が、主鏡・斜鏡・フィルター・斜鏡・主鏡・iPadガラス面・主鏡・斜鏡・・・・・・・と往復ループして、フラットの乱れを生じていると推測します。
なので、理想的には、絞りフード開口部から外に大きな空間のある白い球状の風船のようなフラットジェネレータを造形できると良いのかもしれません。

 

(2)フラット無し撮影の例

Ft9z_9dacaabmet_20220627190201

 

(3)iPad miniでフラット撮影を試す。

最高輝度で超短時間露光で行いました。

以前、パソコンモニターで暗くしてフラットとを撮ろうとして、PW制御のLED明滅のためか、縞模様が出たり不安定だったからです。

(ガラス面に照明が写り込んでいます。前述のとおり、ガラス面とカメラ部フィルタ面で光が往復反射するのが、今回フラットを乱す大きな原因だったと思います。)

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(4)うまく行かなかった例。

iPad miniを極力近づけてのフラット撮影。(イメージ。実際は暗闇で行います。)

Img_7232

 

その結果です。ダメでした。×

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(5)フードから離して撮影(イメージ。実際は暗闇で行います。)

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その結果。火星です。まあまあです。△

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しかし、強い画像処理を行うと、不均一が現れます。

Pluto_1800s

 

 

(6)どうにも合わないので、やけくそで、夕刻の空でフラット撮ったら、実は最も良かったです。

(画面はイメージ。実際は薄暗くなった夕方の快晴の空でフラット撮ります。)

Img_7235

 

偶然の夕空フラットの結果です。なかなかいい。

ダーク、フラット、バイアス補正有りライブスタック180s*10*6set

一種の手動6枚ディザリング

周辺部は、大きく不整な口径食があるうえ、球面になった像面、球面収差、カメラセンサー面が光軸に対し傾いたりずれたりしている ため、ボケや乱れがあります。

Moujou_180s60

 

ちょっと黒を引き締めました。

Moujou_180s60_cnx_20220627190401

 

色を反転するのも新鮮です。

Moujou_180s60_cnx_nega

 

同じ晩の北アメリカ星雲。かなり広角ながら、星に色収差が見られないのが新鮮です。

(厳密には、フィルタ、カメラのオプティカルウィンドウ、素子のカバーガラス等の効果はあります。)

Hokubeistack25_light_fov-cross_1800s_bin

 

これも色反転してみました。水素が青くなります。

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(7)撮影機材の雄姿です。

Img_7204

 

NEWTONY君でいろいろ試せました。網状星雲もこれまでで最高に写せて、嬉し。

ハードル高いですけど、光学設計とか、フラットナーとか、もっと大きな主鏡とか、3Dプリンタとか、実力も無いのに妄想だけが膨らみます。世の中、やってみたいことが多すぎます。アマ天がこんなに多様に楽しめる時代がこれまでにあったでしょうか。

202206180258stack10_light_jupiter_300s_b

(了)

 

 

 

 

 

 

 

2022年6月27日 (月)

長文注意:昭和臭的工作:AZ-GTi用赤緯軸安定板1号、2号

1.全力工作:自己責任の世界です。

AZ-GTiは、大変コスパの良い機材です。おかげさまで、未知への経験がいっぱい楽しめています。感謝。

今回は、赤緯軸ガタをかなり抑制し、剛性向上しました。軸回転も以前よりも滑らかです。

また、オートガイド精度向上にも効果がある印象です。他方、軸偏芯・曲がり調整が顕在化し、自分には調整ほぼ困難です。

しばらくこの状態で試したくなりました。架台更新支出は当分遅れそうで、奥さんは多分喜ぶでしょう。(でも、玄関先でガリガリやっているのを敵視しておりました。)

 

さて、AZ-GTiは上下動軸(赤緯軸)が、片持ちの薄い滑り軸受により保持される構造です。なので、必然的に若干のガタがあり、荷重が偏ると軸が傾きます。

ただし、通常の使用では無改造のままで問題無いと思います。安心してください。

他方、小生のような長焦点直焦変態・過積載等の逸般の誤家庭人には、無視できないのです。

ガタは、鏡筒方向の不安定、摩擦によるオートガイド不安定、風による振動に弱い、等の原因であろうと感じております。また、小生のように長期間酷使していると、摩耗して更にガタが増えているかもしれません。

赤緯軸のガタ・傾きを抑制する改造方法を2年前からイメージしていたのですが、めんどーなので今まで手を付けませんでした。

しかーし、ツイッター界でみなさん楽しくポチリヌス菌に感染されているようであり、他方、耐性がある?小生はささやかに、モノタロウさんで単価数百円のボールベアリングやドリル刃セットをポチったり、ジョイフル本田さんにお出かけしたりしたのでした。

なお、昭和枯れすすきという曲がありますが、自分は特にファンではありません。

 

(赤緯軸のガタについては、本記事の文末に思いついた参考事項を書いておきます。)

AZ-GTiはポピュラーですし、ショップなどからも面白そうな関連パーツが企画販売されています。小生も昔アイベルさんからだったと思いますが、カウンターウェイト軸を購入し、しっかりした精度も良い品です。

今回工作みたいなのも、パーツ全部セットで売り出されないかな? でも小生には、AZ-GTi穴あけや軸調整が難度高かったから、クレームの嵐だろうなあ。ムリイ。

お手軽機材分野では、そのうち、ガタに配慮された新機種や改善機種も登場するのではないでしょうか。先が楽しみです。

 

2.作品

AZ-GTi用赤緯軸安定板1号
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AZ-GTi用赤緯軸安定板2号(ASIAIR同架機能付き)

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3.使用形態

1号機、12ミリ径ズンギリねじの軸の場合。

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ベアリングを交換すれば、ショップから購入のAZ-GTi用20ミリ径ステンレス製カウンターウェイト軸も付けられます。

アルミ板は薄く開口部もあるため弱く見えますが、屈曲・伸長には、ベアリングや軸への固定で抑制されるため、意外と高剛性です。 薄いがために、軸の偏芯等を若干いなしてくれるメリットがあります。

2号機も同じ穴位置です。

Img_6894

 

2号機、ASIAIRを同架したところ

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いいかげんに固定します。

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4.工作

安全第一です。改造は自己責任です。

道具は写真の通りですが、他に、細いヤスリをネジ用の穴の微修正に使っています。

手袋は、たまたま庭いじり用ですが、これでなく、革製のほうが安全と思います。

仮に電動工具を使う場合、ゴムは巻き込まれやすいと思います。

お店で売られていた10×20cmくらいの厚さ1mmアルミ板をそのまま利用しました。

穴の位置などは、実際に型紙をAZ-GTiに押し当てたりして、実寸・フリーハンドで決めました。いい加減至極。

ハンドドリル、金切バサミで穴あけ、ヤスリで成形です。

曲げるのはペンチでは無理だったので、コンクリの角にアルミ板をあてがってゴムづちで叩いて曲げました。

Img_7150

 

5.工作のその他のポイント

(1)アルミ板をAZ-GTi筐体に固定するねじ

自分の機材は、ねじ・板のでっぱりを合計3ミリ以下にする必要がありました。そこで、低い頭のねじをモノタロウさんで購入し、4本でかなりしっかり固定しつつ厚さ2ミリに抑えました。

また、ナットは、雑ですが、エポキシ系接着剤を用いて、空回りしないように筐体に固定しましした。(強度耐久性は未知です。)

なお、青い金具は、昔、胎内星まつりでSS-Oneほんまかさんのブースで購入したものです。ずっと使っています。2本ねじで、ぐるりん防止加工済みです。

Img_7134 Img_7135

 

エポキシ系接着剤でナット固定

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(2)赤緯軸の偏芯・曲がり対策:妥協

赤緯軸のガタは消えました。しかし、かえって顕在化した問題があります。

それは、赤緯軸を回転すると、軸がフラダンスを踊るような挙動を示し、アルミ板がグニョングニョン曲がることです。回転抵抗のトルクも変動します。やはり、ほんとは、ちゃんとした設計製造の赤道儀が良いのです。

赤緯軸の偏芯と曲がりが顕在化してしまったのです。アルミ板の弾性で無理無理いなしている状態です。これはいけません。しかし、小生には完全解決は困難でした。

なので、本体への軸固定と、ベアリングの2種のねじ締めを、3次元的な位置、軸との角度位置も変えながら、少しずつ慎重に行って、総合的にトルク変動が少なくなるように極力調整しました。アルミ板の僅かなねじれは発生しますが、ここで妥協です。また、日時が経つにつれ、挙動も摩擦トルク変動も安定化しているように感じます。

偏心・曲がり調整は、12ミリ径ズンギリねじ軸の場合に特に難しかったです。ショップが企画販売している20mm径のステンレス製軸を使用する方がかなり精度が良く、吉と感じました。

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ベアリング外面が球面になっていますが、ケースとの滑りは渋めで、赤道儀モードでオートガイド中に、調芯のためにククッと滑ることがあります。かえって瞬間的な両軸同時跳躍的動きが発生する原因となっている可能性もあると感じています。しかし、ガイド撮影時間の中でそのような現象は比較的希なため、全体としては、メリットが勝る印象です。

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緩み止めを入れ、位置調整しつつアルミパイプを圧着することで、軸の曲がりを軽減すると同時に、不慮の軸の緩み回転をほぼ排除しています。

いくつかの試行錯誤を経て、今はこの形で落ち着いています。

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5.オートガイドに与える効果:良いんじゃない?

まず、改造前、赤緯軸の補正を最大の100%・1秒周期、にして、あえて力いっぱい不安定にしたものです。極軸は合わせていなので、3度くらいずれていると思います。

赤緯軸の静摩擦が大きいためと思われ、モーターの回転力が長時間溜って限界を超えると、ズズッと大きく補正し、大きく行き過ぎます。

ハンチングとでも言うのでしょうか? 大局的には時間遅れと高ゲインによる不安定な状態と言えましょう。

Img_2849

 

改造後。同じく極軸合わせ無し、ゲイン100%・1秒周期も同じです。グラフの縦軸値が半分になっていますので、ハンチングの幅が40%くらいに減少したように感じます。滑り始めるまでの力の溜めも改善されるようですが、もっと大きな改善は、突き抜け(オーバーシュート)がほとんど抑制されているらしいことです。

補正板を付けていなかった時には、鏡筒の向きに合わせて偏荷重が偶然うまくいくと、とても良い赤緯軸ガイドをする瞬間がありました。しかし、長続きしませんでした。それに比べ、改造後は、どんなときでもある程度良い赤緯軸挙動が見られる印象があり、自分的には、改善されたと感じています。

Img_6928

 

でも、飛び跳ねることがあります。原因不明。

ベアリングの調芯機能でククッとなるときがあるため?

極軸が外れた状態でマルチスターガイドしているため?

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パラメータをいじってみます。この場合、ハンチングはありますが、反対側へ大きく突き出すことはありません。

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極軸を大体合わせ、フィードバックの周期やゲイン等の設定がうまく行くと、ハンチングが消え、かなり良いです。

(このときは、誤って恒星速ではなく月速で追尾してました。なのでDECが補正しまくり(笑))

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6.参考:改造前赤緯軸受けの構造についての所感、赤緯軸安定すべきと思う理由

今回工作中に直径20mmの軸を上下に振らした写真2枚を重ねました。ガタ抑制のネジ締め付けは最弱にした状態ですので、ガタが目一杯大きく出ています。赤い印の差がガタです。この場合、角度にして2度くらいありそうです。

冒頭記したように、一般の使用であれば、多少のガタは特に問題ありません。価格、機材キャラクター等を総合して、バランスがとれた構造と思います。

しかし、小生のような、AZ-GTiで焦点距離1200とか1500mmでの直焦点オートガイドするには、ここは無視できないです。

また、プレートソルビングによる自動導入補正をいつでもすればよいのかもしれませんが、単純な自動導入においてテレスコープ・ウエストとイーストが入れ替わると、軸がガタのため動くのでしょう、鏡筒の向きが3度くらいずれるのは普通です。

また、風などの外乱に対し、縦入力でも横入力でも、斜め方向に大きく振動する傾向がありました。(今回改造では、この点は剛性が向上したと自負しております。)

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このガタは、滑り軸受であること、製造上必要な公差、等のため、必要なものです。

蒸気機関車などの大重量滑り軸受の場合は、2か所で車軸を支えているし、良い方法です。

しかし、この機材の赤緯軸受は、摺動壁面がかなり狭い(10mmくらい?)単一の滑り軸受です。つまり、片持ち構造であることから、テレスコープウエストかつ東偏荷重などして、荷重中心が摺動面から外れると、赤緯軸がかなり傾き、摺動面が線・点接触的になり、同種のアルミどうしの超高圧接触的になり、油膜も酸化膜も破って金属アルミ同士が接触摩擦し、不安定かつ大きな摩擦係数を生じる状況が出始めるのではないかと思います。結果的に大きな静摩擦力から小さな動摩擦力への切り替わりが起こった瞬間に、ギアトレーンに溜まった力が一気に開放され、赤緯軸オートガイド不安定(主にハンチング)の原因のひとつになっているのではないか、と小生は感じています。

なお、AZ-GTiの極軸回転摺動部分の界面において、アルミ材同士で摩擦攪拌接合的な複雑な何かが起きて、危機的固着が発生したことを小生は2回経験しており、同じ金属の摩擦は要注意と思っています。

滑り軸受締め付けの構造:手前に、赤緯軸を筐体に圧着するために締め付けるリング状のネジとテフロンリングが写っています。

Img_3638_018

 

摺動面の壁は、約10ミリ厚くらい。

Img_3647_027

 

軸です。

Img_3646_026

 

赤緯軸を筐体に圧着するために締め付けるリング状のネジを調節することで、ガタをかなり抑制することが可能です。しかし、副作用として、ネジを締めすぎると回転が渋くなりすぎ、オートガイドの修正開始がますます時間遅れして、ハンチングも悪化し、かえってガイドが悪化する印象があります。

逆に、ねじを緩くすると、荷重状況によっては回転はおどろくほど楽になりますが、赤緯軸を動かすと赤経軸にまで影響して傾いてしまうことがありました。例えば、高倍率で灯火などを見ながら赤緯軸を上下すると、いわば、ひし形のヒステリシス状のブレを生じた経験をしています。緩め過ぎてもガイドエラーが大きくなる傾向を感じました。

また、長時間オートガイドを続けていますと、油膜が切れてくるのか、静止状態から回転開始する際に滑りが悪く、これまたハンチングを生じる印象がありました。

総じて、赤緯軸の回転を緩くかつ軸のガタを減らすことが良いだろうと思いました。これが今回改造の理由です。

 

(了)

2022年6月18日 (土)

今日も全力NEWTONY君:雲中の惑星フルパレード

1. 2022年6月、惑星フル・パレード。

あそこにいろんな探査プローブが行ったのですなあ。

奇跡的に薄雲や晴れ間の時間帯がありました。

最近工作した機材で全力です。

双眼鏡も使用しましたが、あまり見えませんでした。

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2. 機材

レンズレス・シュミット化NEWTONY君にASI533MCP装着という暴挙。

(というより、強度上の理由でカメラに鏡筒を装着しています。)

フード口径僅か41ミリ、焦点距離200mmです。斜鏡の遮蔽もあり、フラットの困難性と光量不足があります。

AZ-GTi赤道儀モード、赤緯軸安定板2号装着。

ASIAIRがぴったり載りました。

惑星撮影は、全てライブスタックです。月は1枚撮りです。

なにせ鏡筒固定は針金と輪ゴムです。

QBPフィルタを取り外したり分解すると、ピント・光軸の再調整がとても面倒なので、最近は付けっぱなしです。

なので、更に光量不足です。

撮影画像はすべてトリミング無しです。

Img_6917

 

 

3.御写真

以下、東から西へ順に載せます。撮影順序ではありません。

 

4.水星と地球の風景

自動導入(明るいし雲もあったので、プレートソルビングによる自動導入は効きません。)して待機。

すると、樹木の向こう、雲から不意に現れました。

すごく微かで見つけたときには、「おっ」と感激しました。

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5.金星。雲に負けない光量です。

Stack1_light_venus_300s_bin1_web

 

6.天王星

小口径、焦点距離200mmです。さすがに衛星は感じられません。

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7.軍神マース

すぐ右下に二重星。調べたら、うお座Piscium77A/B、 離角32.9"、距離143光年

202206180339stack2_light_mars_300s_bin1_

 

8.木星。ガリレオ衛星も。

光軸合わせが難しく、なかなか光条が揃いません。分解したくありません。

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9.海王星

QBPフィルタですが、青く感じます。

MAK127などの5インチ長焦点鏡筒と異なり、トリトンは無理でした。

202206180320stack2_light_neptune_1800s_b

 

10.土星

タイタンが写っています。

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11.雲越しの月

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12.おまけ

冥王星にもトライしましたが、すごく強調しても、残念ながら、確認できません。

絞り、斜鏡等のため、複雑なかぶりが生じます。

フラット補正が難しいです。変な模様がでます。

更に、数時間で光学系の総体位置が微妙に撓むため、撮影直前にiPADを絞りの前に手持ちでかざして頻繁にフラット撮影するのが最も良さげです。幸い、20秒間くらい筋力持ちこたえればASIAIRで撮れます。

斜鏡の位置や回転は、ほぼ調整困難です。

202206180129stack3_light_pluto_1800s_bin

 

珍しいフル・パレードのチャンスを、自分なりの機材と技量で味わいました。

ささやかな機材ですが、おそらく、唯一無二、自分なりにずっと心に残る明け方だったと思います。

(了)

 

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