スマホでコリメート、二重星電視観望
1.お手軽手抜き、良く見える
ああ、目まぐるしく動き回るいとおしい光点。
この光子が届くまでに、いったい何年かかったことだろう?
室内からぬくぬくと二重星リアルタイム動画を次々と電視観望しました。
スマホでコリメート。スマホ画面をPCのモニター画面にミラーリングしました。
24インチ画面だと良く見えます。
小生の眼は飛蚊症です。月面や木星観望は、アイピースではとても辛いです。
しかし、PC画面ならばアイピースと異なり、もじゃもじゃがほとんど気にならず、大きなメリットです。
2.機材
Celestron C5, iPhone SE2 コリメート法, 接眼レンズタカハシOr9mm(古いツアイスサイズのもの)
NEWTONY君のスマホアダプター使用
SkyWatcher AZ-GTi 経緯台モードによる自動導入
ASIAIRproに繋いだ小型CMOSカメラを電子ファインダーとして流用し、望遠鏡のとても狭い視野へ導入。(プレートソルビング不使用です)
NightCap CAMERA(スマホ星撮影アプリ。動画がきれい。露出・感度等マニュアル操作可。一コマあたりの露光は1/3秒まで。有料370円)
ApowerMirror(スマホ画面をPCにミラーリングして、これをスクリーンコピーで取得しました。変態です。)
無線ルータGL-AR300M-Extにステーションモード(PC,iPhone,iPAD,ASIAIR)
AZ-GTiはPCに有線接続(SkyWatcher USB dongle)
3.以下、スマホ動画画面のスクリーン・コピーです。鏡像です。
分解能を超えた、狂拡大です。スマホの電子ズーム最大8倍ですので、表面的には、約1100倍(=(1250/9)*8)
固有名称や角距離、等級、座標、経緯台での方位・高度など、データ記載がたいへんなので、撮影時に、画面にSynScanAppの操作画面表示させつつ、スクリーンコピーで取り込みました。(各画像の名称等、小生の記載に誤りがあったらすみません。)
拡大すると、読めると思います。(いろいろ手抜きでごめんなさい。)
ひたすら、RAの増える順に19個の画面を以下に貼りつけます。
参考に、木星も最後に入れています。
全て同一機材、同一縮尺です。
サイズ感の参考になるのではないかなーと思います。
ApoweMirrorによるミラーリングの時間遅れは少なく、美しいです。
でも、窓を全閉すると、電波がよろしくなくなり、カクカクします。10センチほど窓を開けました。要工夫ですね。
とも座24番星
地上高度8度(SynScanに表示有ります)。大気の色収差あります。
おおいぬ座145番星、これも高度8度くらい
しし座Algieba
明るく、スマホの感度を低くし、シャッタースピードも短くして、やっと分離します。
しし座54番星
ホワイトバランスは、概ねオートですが、不自然なときはマニュアル調整できます。
からす座Algorab、輝度差が大きいです。
かみのけ座24番星、色温度の差感じます。
おとめ座Porrima、露光・感度工夫してやっと分離。かわいらしいピンクと青に見えます。
かみの毛座35番、やっと暗い方が写りました。
ゴーストではないと思います。シリウスでは、小生の機材ではゴーストで偽星が出ます。
ほ座Cor Caroli、大好きです。
うしかい座Xi Boo、ピンクが愛らしい。何度もやって、やっと分離して写りました。
大気の揺れと、機材の収差や調整不足が目立ちます。
へび座δ
さそり座Graffias
ヘルクレス座Rasalgethi、
ああ、いとおしい色合い。
ヘルクレス座95番、兄弟みたい。色が微妙に異なります。
こと座ε1、距離角2秒、やっと分離。明るいので、感度・露出調整します。
こと座ε2、距離角2.2秒、これもやっと分離。
こと座ゼータ、角距離44秒
はくちょう座Albireo
宮沢賢治の銀河鉄道の夜を想起します。なんと明るく、そして美しい。
はくちょう座17番
木星がのぼってきました。視直径37秒、地上高度10度くらいです。
このあと、土星や木星を見ながら夜明けになりました。
日の出後の青空に浮かぶ木星はすがすがしかったです。
Twitterに青空の中の夜明け5分後の木星動画を載せました。こちらもどうぞ。
ご注意:明るくなると、望遠鏡への木星導入は、ほぼ困難です。
なので、小生は、暗いうちから視野に入れていました。
当日日の出は朝5:00。5:30でも輪郭は分かりました。
(了)
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