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2021年1月

2021年1月20日 (水)

なんだかわからないことやってみる:不等辺四辺形の星々はどこまで認識できるか?

1.これ、なーんだ?

Trim

答え:オリオン座M42の不等辺四辺形、トラペジウムです。大気差で色がついてるようです。

極力飽和しないように撮影しました。

セレストロンC5、ASI533MCpro、ASIAIRpro、SIGHTRONさんのQBPフィルタ。AZ-GTi赤道儀モード。

5秒露光を100枚をLIVEスタック。ASIAIRproでカメラゲインはLOWにしました。

スタック数が100枚と多いのは、ウェーブレット処理を考えてのことです。滑らかな画像が経験的に良いようです。

この機材の組み合わせで、プレートソルビング連動の自動導入がなんとか機能しました。限界に近く、GOTO1回目は考え込んでも、2度3度連続GOTOさせているうちに、ほぼど真ん中導入できました。とても便利です。ASIAIRproのプレートソルビング画面には、焦点距離1190mm、画角0.54度×0.54度と表示されました。こんな機能も隠れているんですね。

小生としては究極の精度を目指しました。オートガイドですが、AZ-GTi赤道儀モードはときどき暴れるので、その気配があるとそのコマはスタックしないように、ずっとグラフの気配を全力注視しながら撮影しました。素晴らしく労多くて、なんだかなあ。

機材は窓の外のベランダにあります。幸い、無線で操作できますが、窓ガラス越しだとASIAIRproの電波が弱く、窓に貼りつくようにして作業です。ガラスを通してすら、冷気がとても寒かったです。

 

2.明るさを調節する

TIFデータをYIMGに入れると、一見真っ暗な画像ですが、トーンカーブを操作重ねると、画が出ます。こんな感じ。

トラペジウムがまぶしく丸く太ってます。露光時間、気流、架台精度、シュミカセの精度の問題もありますよね。

祭りの提灯のように光ります。音もなく、神秘的美しさを感じます。複数露光時間によるHDR撮影とかやってません。

Stack100_light_m42_5s_bin1_11

Stack100_light_m42_5s_bin1_11trm

中心部を切り出し、3倍にオーバーサンプリングしたのち、輝度をやや暗く調整しました。後の強調作業で輝度がすぐに飽和しないように少しだけ抵抗するためです。

スタック後の画像を再サンプリングするのはおかしい方法です。本来は、個々の画像を再サンプリング後にバッチ組んで加算するとかしないと意味がほとんどないのですが、そこまで律儀にするのはめんどーなので、手抜きしました。

こんな感じ。E星、F星が少しだけダルマ状に出っ張って、存在の気配が感じられます。

300pct_3k3k_5sec_kido

 

3.炙り出す

YIMGを用いて、ボケ補正、ウェーブレット処理、ノイズ除去、トーンカーブ調整を繰り返し、こんな画像になりました。

300pct_3k3k_5sec_trapezium_full

 

4.多重星認識できるか?

拡大します。 ネット上のスカイアンドテレスコープ社の図に合わせて、方向を逆転しておきます。

小さい星がいくつか見えます。神秘です。ここは星が次々誕生している領域だと聞きます。酵母菌の出芽風景ではありません。

ネットの図をもとに同定すると、こんな感じ。

I星は、C星に隠れてしまってるようで、見えません。H1,H2星は、分離はしませんが、見えてるようです。

画像が美しいかどうかは別として、5インチシュミカセでも、かなり暗い星まで「認識」はできたようです。

Trapezium1

 

4.おまけ

FC65で撮影したトラペジウム付近の動画です。

QBPフィルタ使用、ひとこま当たり300ミリ秒くらいの露光だったと思います。

(了)

 

 

 

 

2021年1月16日 (土)

M1(かに星雲)を4つの鏡筒で撮ってみる。SIGHTRON QBPフィルター使用。

おおつ! フィラメントがメラメラしてるっ!

セレストロンC5、中央部トリミング

C5_qbp_64sec_stack10_16t_trm

 

1.使用した鏡筒はこれら4本です。

全て1.25インチ径の小さなSIGHTRON QBPフィルターを使用。

カメラは、ASI533MCpro(マイナス10℃) 

ただし、NEWTONY君のみは、ピントが出ないのでSV BONYさんのSV305(フィルター除去改造機)を使用しました。

大部分は今年になってからの撮影です。

Kizai

 

 

2.結果は、これ。

中心部のピクセル等倍スクリーンコピーです。

左から、

セレストロンC5(D127mm FL1250mm)

高橋FC65(D65mm マルチフラットナー1.04付けたので、FL約520mm)

右上 SIGHTRON NEWTONY君、レンズレス・シュミット・ニュートン改造(絞りD41mm FL200mm)

右下 TANZUTSUお嬢(エイコー スカイハーレー)(D76mm FL約600mm,  Jones-Bird 的光学系)

なお、FC65のみ、QBPフィルターなしの画像も比較のために入れました。(ZWOのIR CUTフィルタは入れましたが。)

AZ-GTi赤道儀モード。

オートガイド及び撮影は、ASIAIRpro使用。ただし、SV305・NEWTONYの場合のみPHD2とSharpCapを使用。

共通:ダークのみあり。

加工は、ASIFITSVEWER、YIMG, NIKON CNX2くらいです。

露出設定・時間等いいかげん。1時間から3時間くらいの総露光。

ゲインは

ASIAIRproは100くらい。

SV305は40(最大です)

M1_hikaku

 

3.各々の全体画像も載せておきます。

迫力のC5

QBPフィルタの色が出せたように思います。

FC65に比べ、口径の割には切れ味が若干劣りますが、光量・焦点距離がずっと大きく、最も良く映りました。

 

C5_qbp_64sec_stack10_16t

 

4.過剰品質FC65(QBPフィルタ、マルチフラットナー1.04有)

周辺まで星像が引き締まり、色収差もほぼ感じられず、頑丈で信頼感抜群。

周辺部の星がわずかに回転してますが、これは、AZ-GTiの極軸がずれてたためです。

FC65自体は、ほぼ完璧です。

ベランダで北極が見えません。ドリフト法もめんどーなので、滅多にやりません。

Fc65_qbp_60sec_stack20_5t

 

5.FC65(QBPフィルタ無し。ZWOのIR CUTフィルタは付けてあります。)

自然さとフィラメントを同時に出すようにトーンカーブ等、各種調整しました。

AZ-GTi赤道儀モードの追尾が1回だけ大きく乱れましたが、この鏡筒では如実に感じられます。

Fc65_nofilter_120sec_stack10_3t

 

6.NEWTONY (レンズレスシュミット改造)

SV BONYさんのSV305は、ノイズを除去する工夫が必要でしたが、びっくりするくらい精細に写りました。

NEWTONYあいまって、画面周辺まで、ほぼ点像です。すばらしい。

過去記事 「逆色ノイズ加算処理の試み:レス改造SV305:レンズレス・シュミットNEWTONYくん」

Newtony_sv305_qbp_60sec_stack5_20t

 

7.TANZUTSU嬢

かっこいいです。お手軽です。ビンテージです。

Jones-Bird的な光学系。バーローレンズ?の効果か、周辺の星が伸びます。

レンズレスシュミット化したい気もするのですが、ASI533等の太い缶状のカメラは、大改造なしにはバーロー無しの焦点位置に届かず、このままで眼視中心でよいのかな、と思ってます。

Tanzutsu_qbp_120sec_stack10_4t

 

8.気づきの点

フィラメントがこれだけ映って感激でした。

ASIAIRproは、ビデオモードでピント合わせが容易に出来ました。

ASI533MCproは、小さなフィルターでも実用的です。さらに、暴挙として、FC65とC5では、両面テープでカメラのセンサーウィンドウに固定しました。

TANZUTSUお嬢は、時代を超えた、十分発酵した漬物の味わいです。

光軸を合わせると、C5はかなり星像が改善しました。

FC65は安定して素晴らしい文化財です。多分40年くらい前の中古品ですが。

小型反射の球面鏡の鏡筒は、レンズレスシュミットにすると、結構コマ収差も色収差もなく、球面収差はわずかにありますが、良いと思いました。

AZ-GTiの精度、強度に不足感じました。グラフを見ながらのだましだましの運用でした。というよりも、架台沼でグレードアップすべきなのでしょうけど・・・ね。(^^;)

(了)

 

2021年1月 3日 (日)

2020年12月の木星・土星接近 画像まとめ

昨年末にTWITTERに掲載した写真等を時系列にまとめて載せます。画面方向など未整理ご勘弁。

このような現象を、視力が衰えつつあるとはいえ、十分眼視できたのは幸せでした。

 

 

1.2020年12月17日 18:50  

土星の付近の3個は、衛星だと思います。

タカハシ FC65(500mmF8)(MULTI FLATTNER1.04×),IR CUT FILTER,

ASIAIR PRO, ASI533MC PRO(マイナス10°C), AZ-GTi EQ mode

露出30秒

 

Preview_jupiter_30s_bin1_1_20210103134701

Img_500

 

この日は、月とも接近していました。

Img_2270_trm

 

木星と土星の動画です。土星の環が本体を取り巻いているのが見えます。タカハシFC65(F8、FL500mm)です。

ASIAIRproは、最近動画も撮影できるように進化しました。

 

 

FC65で同様に地平線に近づいた月も撮ってみました。

ASIAIRproを用いて、月や明るい惑星や1等星クラスの恒星ならば、リアルタイムで動画の電視観望が可能なことが分かりました。

なお、M42も試しましたが、暗くて写りませんでした。

(動画クロップは最大1080×920ピクセルまで)

 

 

2.2020年12月19日

TANZUTSUコリーメート(iPhone SE2)

バーストモード(iso2000, 1/15秒)10枚連写中の9枚YIMG等で加算平均・調整

9av1_20210103132601

 

当夜は、別の経緯台マウント使用しましたが、TANZUTSUとスマホの接続はこんな感じです。

SIGHTRON NEWTONYのスマホホルダを使用しました。

アイピースは、マスキングテープで調節し、数種類試しましたが、昔の(ツアイス径の)タカハシオルソ9mmがもっとも相性が良かったです。

Img_5476

Img_5477

 

3.2020年12月20日、1時間での移動を見る

恒星との1時間での相対位置の変化に、木星・土星・そして地球の宇宙空間での動きを感じました。

 

TAKAHASHI FC65(500mmF8)(MULTI FLATTNER1.04×),IR CUT FILTER,

ASIAIR PRO, ASI533MC PRO(マイナス10°C), AZ-GTi EQ mode

20201220_1725_1825_trm_p

 

4.2020年12月21日

迫力の視野。最高でした。

動画も静止画も手軽なスマホコリメートだったので、大部分の時間について眼視で堪能できました。

21日の分の動画も静止画も、撮って出し無加工です。木星の模様と土星が同時に写り、スマホの性能に驚き。

さらに、静止画では、ガリレオ衛星も何とか4つとも見えます。偶然うまくいった機材組み合わせ、大気の状態、まことに幸運でした。

20201221 1646撮影
CELESTRON C5, iPhone SE2 コリメート法 AZ-GTi経緯台モード
接眼レンズ :タカハシ オルソ9mm(ツアイス径)
ダイアゴナルミラー経由のウィリアムオプティクス製双眼装置の右目部分に装着、
なので、鏡像になってます。総合倍率は250倍くらい?

 

動画

 

静止画

動画の撮影と同じ。スマホコリーメート、撮って出し無加工。鏡像。

木星の模様、ガリレオ衛星4つ、さらに木星本体そばにかすかに恒星が見えます。

iPhone SE2 (1/15秒 iso1600 調整マイナス0.6) 1枚撮り

Img_2609

 

Img_5728q

 

5.2020年12月22日 17:08

21日のセッティング(セレストロンC5に双眼装置)で、アイピースを外して、ASI533MCproを装着しました。

1秒露光6枚をYIMG・nikon CAPTURE NX2で加算平均・調整しました。

 

20201222_c5_asi533_6s_rot

 

 

6.本日の妄想

アイピースの同一視野に揺らめく2大惑星は圧巻でした。

ヒトが今回の水準の木星・土星接近を望遠鏡で観察したのも、歴史上はじめてらしいです。

自動車の大量生産(米国フォード社モデルT)が始まってから僅か110年くらい、ヒトの寿命の2倍にもなりません。それにも関わらず、既にあそこ、木星・土星にも探査機が行きました。

電子化、通信、インターネット、AI、物流、生物学、医学、物理学、工学、経済学、心理学、芸術、その他もろもろ、スピードを上げて進化すると思います。法律・政治・宗教含む人文系分野が進化する必要性は喫緊のような。

 

持続的成長(Sustainable Development)とかいうお経を唱えても、人類はつつましく生存し続けるだけでも大量の天然資源とエネルギーを消費せざるを得ないと思います。農業だって今は燃料や天然資源の消費なしには成り立ちません。

ヒトは若い種族と思います。しかし、いつまで持つ種なのかな?

ヒトは、意味の低い争い事とか偏狭とか貧困とか制限のために多くのかけがえのない一生と才能と時間と資源を使い切ってしまう前に、正しいと思われる方向性を探求して次の存在に進化するとか、はるか宇宙の彼方や他の時空に挑戦して未知の文明とうまく交わるとか、していって欲しいな、というか、多分していくだろうな、と、矮小な1個人ではありますが、妄想するのでありました。

(了)

 

 

年初に宇宙の薔薇に思いを致す

 

2cnx

2020.12.17 

TAKAHASHI FC65(500mmF8)(MULTI FLATTNER1.04×),IR CUT FILTER,

ASIAIR PRO, ASI533MC PRO(マイナス10°C), AZ-GTi EQ mode

120"×10回スタックを3セット加算平均(総露光60分間),ダーク有り,自宅

 

?認識?

分厚い大気のスープの底から、かすかな赤い薔薇を認識する。

アナロジー。

天体写真の技法は社会一般を認識する手法では?

  • フラット補正は、広域の偏見をなくすこと。
  • ダーク補正は、局部的な認識あやまりを除去すること。
  • 明るいバックグラウンドを削るのは、光子の洪水の中、目前の雑音を軽減して求めるものへの感受性を高めること。
  • 長時間の露光は、マスコミや周囲のノイズの中から、時間的な大局観を持つことで真実を得やすくすること。
  • 他方、長時間露光は、事象の時間的変化を見えなくしてしまう副作用がある。過度の保守性・常識にとらわれず、時代の変化をとらえなければね。
  • 歪の少ない強調のためには、ArcsinhStretch的な(非線形な?)エレガントな感覚が要求される場合もあろう。
  • トーンカーブの帯域をしぼることは、見たいものを炙り出すことに有効ではあるが、まばゆい部分や漆黒付近の情報が失われる。
  • AIノイズ軽減ソフトは、やりすぎると偽りの姿で人を惑わす。
  • ナローバンドフィルターは希薄な電離ガスに由来する、事象のある側面を克明に示す。しかし、宇宙を行き交う電磁波のエネルギーの過半は連続スペクトル部分が持ってるのえはないのか。
  • LRGB、複数の眼は直感へ効率よく優しい主張を行う

 

(了)

 

 

 

 

 

 

 

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