今日も全力GTi:FC65でエスキモー星雲とM87JET
今回も引き続き、小天体をオーバーサンプリングで狙います。
NGC2392(エスキモー星雲)
47"*43" 視等級9.68 (Wikipedia)
かろうじて恒星の周りがリングみたいに見えます。
国立天文台のすばる望遠鏡のギャラリーと比較すると、FC65頑張ってると思います。
2020.1.31 タカハシFC65(FL500mm,F8)+マルチフラットナー1.04、架台AZ-GTi赤道儀モード
PHD2オートガイド(QHY5L2M、ガイド鏡FL50mm)
nikon D7100 iso800 20秒×24コマ (8分)
YIMG,nikon Carture NX2等使用。
300%オーバーサンプリングにウェーブレット処理を少し適用しています。
ちなみに、元画像1コマ(APSC)はこんな感じです。とても小さいです。
M87のJET
画像処理の過程が見えるように超拡大したものです。
写真の幅は、すべて約100秒。
上段は、中段画像にウェーブレット処理や各種調整して仕上げたもの。ジェットがぼやっと左上に伸びています。
中段は、RAWデータを300%オーバーサンプリングし、明度等調整、48bitのtifデータ48コマを加算平均したもの。滑らかになっています。
ウェーブレット処理のためには、いかに滑らかな画を作れるかがノイズを抑えるポイントです。
シグマクリップにせよ、ウェーブレット処理にせよ、高い周波数成分や僅かな輝度傾斜を強調するものと思います。
我々はある程度の天体の物理等の知見を持ちつつ強調処理します。気分だけはブラックホールを描画したイベント・ホライズン・テレスコープチームの画像解析チームになったみたい。(国立天文台のニュース)
それにしても、ELTは、地球の自転は利用するものの、8個の画素(アンテナ基地数)で、既存の画像処理ライブラリやチーム独自のアルゴリズムを駆使して、ノイズの中からあれだけの画像を得ています。
一天文ファンの小生は、センス・オブ・ワンダーを全開で感じてました。
強烈な画像処理に疑問を呈する向きもあるようですが、星間ガスの強いあぶり出し等を知った小生は、素直に、多分あれは、ブラックホールは、ほんとにあんな感じだと評価しています。
ジェットを斜めこちらに向けて?吹くブラックホールの姿が正しく描画されているように感じます。
下段は、RAW画像の1コマ。拡大率1200%でギザギザが見えるようにしたもの。ギザギザ1ピクセル1.6秒角。D7100のピクセルピッチ3.9ミクロン。
2020.2.2タカハシFC65(FL500mm,F8)+マルチフラットナー1.04、架台AZ-GTi赤道儀モード
PHD2オートガイド(QHY5L2M、ガイド鏡FL50mm)
nikon D7100 iso800 60秒×48コマ (48分)
YIMG,nikon Carture NX2等使用。
より広い範囲(470秒×470秒)の画像です。
更に広角。1300秒×1300秒
昨年、ブログ開始時に載せた記事は、これ(M87JET)。
処理方法は同じです。
昨年春撮影のは、わずか焦点距離180ミリでF4(有効径たったの45mm)に絞っており、デベソみたいに写ってるような感じです。
今年は、幾分進化したかな?
次回は、AZ-EQ AVANTを試します。
(了)
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