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2019年11月15日 (金)

今日も全力GTi :剛性追及、めたりっ子ちゃん(その1)

謝辞:

AZ-GTi用超剛金シムリングをブログで教えてくださったLambdaさん、素晴らしいパーツを製造してくださった岩田製作所さん、そして、ブログや情報への便利なポータルである天文リフレクションズ様に感謝いたします。おかげさまで、全面的金属シムリング化を楽しめました。小生には解決できない、減速ギア・伝達ギア等の問題を除けば、本体剛性向上は半端ないです。

注釈:

AZ-GTiは、程よくいじれる、とても良い機械です。しかし、基本、AZ-GTiは、ナチュラルな経緯台のままがよいです。良い子である読者様は、この改造記事は人柱的個人的感想による情報提供と好奇心をに応える一種のエンターテインメントであって、決して改造を勧めるものではないことを理解し、仮に血迷って分解や改造を行おうとも、それは、完璧に自己責任であり、けっしてメーカー、代理店、ネットでの数多の情報提供者等関係者に迷惑をかけないことを誓わなければいけません。だって、小生にとっては、結構難しくて壊れるリスクびしびし感じましたもんね。

 

「めたりっ子ちゃん」、雲越しに月を見上げる。

お互い頑張ったよね。20191110深夜

(そういえば、小海の星フェスのハイぶりっ子ちゃんは仕草が可愛かったなあ。)

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2週間ほど前

なんでこうなってるのだろう。

大丈夫なの?俺。パーツ順序わからなくなっちゃった。

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宅急便

11月8日。素晴らしくCOOLでECOな小箱が岐阜県から届きました。

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セミオーダーしたシムリングは4種類。あやしくも威厳のある輝きです。それを3セットも。血迷ってる俺。

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ちなみに、サイズは上の写真にも見えますが、以下の通りです。小生がすべて100円ショップのかっこだけノギスのプラ定規で計測した数値を元に発注しました。

数値は公差や個体差や小生の計測誤りあるかもしれませんので、あくまで参考です。血迷って改造を考える方は、各自自分で計測し、さらに、調節を判断すべきです。

繰り返しますが、良い子は、小生の真似したら、いけませんよー。壊れたり補償効かなくなっても、あくまで自己責任ですよー。分解組み立て調節結構難しいです。

1.上下回転軸の望遠鏡側テフロンみたいなリング:内径46.3、外径54.0、厚さ1.0 (単位㎜)

 

2.上下回転軸のクランプ側テフロンみたいなリング:内径40.3、外径50.0、厚さ1.0

3.上下回転軸のウォームホイールとエンコーダーのローターの間の不織布みたいなリング(厚さ注意。実寸(1.2ミリ)が薄すぎる感じでしたので。)

    :内径44.5、 外径64.0、 厚さ2.0

4.水平回転軸のウォームホイールとピラーとの接続円盤に挟まれてる不織布みたいなリング

 :内径50.0(これでは少しきつかったので、Lambdaさんのブログに匿名さんから投稿があったように、50.3ミリが適切と思います。)、 外径65.0、 厚さ1.0

 

主要改造パーツ・道具

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グリスは、ホームセンターや中古望遠鏡の店舗様から購入。リチウム系のもの、及び性状からシリコーン系と思われるもの硬軟2種。

 

 

 

20191109暫定バージョンへの道

 

1.上下動軸周辺

まず上下動軸(赤緯軸)回りを腹側から取り外す。不織布と思われるシムリングが外れます。一見、紙のような、弾性のある繊維の絡み合った物体です。なお、ウォームホイールは、洗剤で洗浄しました。

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ほこり除けアルミカバーを外すと、エンコーダーのローターとセンサーが見えてくる。

エンコーダの固定ネジの1本のプラスネジ頭が崩れている。

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上下動軸の鏡筒側のアリ溝を外す。

アルミの白い蓋が粘着テープで張り付けてあるので、再利用は無視して剥がす。あとは4本の黒いネジを外せばOK.

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ドーナツ状の締め付けリングねじを注意深く外す。細い六角レンチを使用して緩め、次いで、このリングねじを注意深く回転させてはずす。このリングねじの固定加減は、とても繊細です。

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テフロンと思われる白いシムリングが上下動軸の保持と滑りの双方を担っています。Lambdaさんのおっしゃる、謎構造のひとつです。

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上下動軸が外れます。腹側にも、テフロン製と思われるシムリングがもう一枚エンコーダのローターに張り付いています。

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粘度の低い潤滑油が使用されています。軸と滑り軸受の隙間は、やや広くガタのある印象。滑り軸受の厚さは10ミリほどでしょうか。

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2.水平回転軸周辺

上下動軸を外した後は、水平回転軸(極軸)を外すのにとりかかります。

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ローターを露出させます。

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基盤と上下動モーターを外す。もっと先に基盤とモーターは外すべきでした。反省。

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軸を止めるメガネ?穴のあるリングねじを細い六角レンチとペンチで注意深くはずし、さらにいろんな軸パーツを外します。すっきりしました。クランプ機構が露出しました。(この写真では隠れて見えませんが、組み立て時には、テーパーリングと、やはり斜面を持ったクランプリングの間の摺動部分に高粘度のグリスを塗りました。)

右側のは、外して裏返した上下動軸エンコーダローター及び軸。

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水平回転関係パーツ一式です。

このあたりの分解は、必死で、写真撮る余裕もありませんでした。

左上は軸と不織布と思われるシムリングです。これを金属製に交換することにします。

左下の小さなドーナツ型のメガネ穴?のあるリングねじが軸を外す要です。力がかかるのに小ぶりで繊細です。外すには、側面の2本の極小のイモネジを六角レンチで緩め、なおかつ、上面の2つの穴に先が入るようなペンチなどで回す必要があります。組み立てにもコツがあります。小生は何度もここを締めたり緩めたりしてしまいました。ここの耐久性が心配です。

大きなウォームホイールの中には、大径ベアリングやステンレス製のシムリングが位置します。

このあたり、順序や裏表が崩れないように注意です。小生はローターを裏表逆にしてしまい、組み立て時に回転がひっかかかる失敗をしました。小径のベアリング等の順序も崩さないように要注意です。小生はいい加減で記憶が怪しくなりヒヤッとしました。

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3.潤滑と固定力を試行錯誤する

不織布と思われるシムリングを、ステンレス製のものに交換しました。事前に、細かい紙やすり(水ペーパー)で、エッジをほんの少し丸め、回転させてなじませ、隙間極小を狙いました。でも、内径50.0ミリでは、ぴったりすぎてきつかったと反省しています。なお、オーダーしたシムリングのすべてについて、摺動時の滑らかさのために、水ペーパーでエッジをほんの少し丸めました。さすが関市の企業、切削がきれいで、エッジが刃物みたいにするどい直角に立ってました。

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このシムリングの潤滑が基本的課題と思います。リングの上下両方の摺動面の潤滑が微妙です。

全くの潤滑ゼロならば、十分なクランプの固定力が得られますが、リリースしての回転がとってもザリザリします。試しにグリースを入れると、シムリングはぴったり吸引粘着し、回転は滑らかですが、クランプの固定力が赤道儀モードでは不足に感じました。なお、岩田産業さんへの発注の前に、シムリングの材質として黄銅など各種組み合わせも考えたのですが、異種・同種金属間の摩擦の資料がネットでは不十分で、結局一般的なステンレスにしました。

グリースの種類もリチウム系とシリコーン系?2種を試しましたが、いずれも自分的には固定力不足でした。比較的にリチウム系が良かったですが、それでもいまいちと自分は感じました。また、グリース量を減らしても、なかなか満足できませんでした。

ただし、経緯台モードならば、少量のグリースでの潤滑が適切だろうと思います。

予備的に、取り付けせずにステンレスシムリングの2枚重ねにグリース潤滑も試しましたが、自分としては、すごくしっかり吸い付くのに、じわっとした力に対する固定力不足を感じました。

 

次に、グリース無し、グラファイト粉末のみを試しました。グラファイトは、高圧の滑り軸受に使用される記憶があったので。シャープペンシルの芯をカッターナイフで削ってふりかけのように撒いたものです。もう、疲れて意識朦朧、やけくそです。

すべり感触はなかなか良いです。

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次に、ものは試しと、リチウム系グリスとグラファイト混合を試しました。

この処方で仮組してネジを締め何度も回転させ馴染ませ、再度分解して余分なグリスをほとんど拭き取ると、なかなか良い感じになりました。

これで暫定的に、組むことにしました。

上下動軸のウォームホイールに接する大きなシムリングも、同様の処方にしました。

上下動、水平回転双方のウォームホイールとウォームとの潤滑には、シリコーン系と思われるグリスを用いました。(しかし、水平回転軸ウォームホイールは、不調で、翌日、リチウム系に再度交換することになります。垂直方向ウォームホイールについても、そのうち、グリスを変えるかもしれません。)

なお、上下動軸のテフロンリングを代替する2枚の金属シムリングおよび上下動軸の滑り軸受の潤滑は、なんとなく、感覚で、リチウム系のグリスを大量に用いました。

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再組み立てが進みました。水平、赤道儀、双方試しつつの作業だったため、「水道1号」雲台が便利でした。

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あと一歩です。暫定バージョンなので、ネジの締め方、組み立ては雑です。

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暫定バージョン(20191109バージョン)完成です。アルミ傾斜雲台「剛健君」、コンクリート強化三脚に載せて、星を見ます。実地試験。ルンルン(^^♪

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で、どうだったかというと・・・

極軸のクランプ力不足でした。

極軸(水平回転軸)の高速正転・逆転で星の動きが不安定かつバックラッシュひどく、とても耐えられませんでした。

赤緯軸(上下動軸)はまあまあでした。

加えて、クランプフリー状態で手動で極軸を回転させてなじませようとしていたら、急に固着してしまいました。回転させようとしても、全然回転してくれません。締め付けリングねじが滑って回ってきつくなったようです。

疲れたので、11月9日は、ここまでにしてお布団にくるまりました。

 

(次回へ続く)

 

 

 

 

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